塗装してはいけない屋根材〜スレート屋根編〜

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塗装してはいけない屋根材をご存知ですか?

外壁塗装と一緒に施工される事が多い「屋根塗装」工事

ただ、現代には塗装しない方が良い、むしろ塗装してはいけない屋根材が存在するんです。

・どんな屋根材を採用されているのか?
・傷みや変形など起きていないか?

こういった内容をきちんと確認・把握するのもプロの診断力が試されます。

①塗装できる屋根材

近年の戸建住宅では、多く採用されているのは「スレート屋根」です。
塗装できるか?しない方が良いのか?
知識や経験がないと誤った工事を提案してしまう事も少なくありません。

新築時からの色褪せや経年でのコケの発生しているスレート屋根は、しっかり洗浄し下地処理を行えば、通常通り塗装可能となります。
※屋根材によっては下塗り材を選定した方が費用を抑えられる場合もございます。

②塗装してはいけない屋根材

②-1. パミール

外装建材では国内大手メーカーのニチハが製造した「パミール」という屋根材が最も塗装してはいけない事で有名です。
2006年頃、アスベストの使用が全面禁止する流れに急速に早まった事により、ニチハから販売されたのがパミールです。(厚生労働省でも公表されています

そしてパミールは、経年と共にミルフィーユのように層間剥離(そうかんはくり)を引き起こします。
表層から層間剥離を起こしますので、いくら塗装を実施しても屋根材表そうと塗膜が一緒に剥がれてしまいます。
※下記写真では、弊社が現地調査時にパミールと診断したものになります。

築8年、塗装経験なしのお家です。
パミールは塗装をしてもメンテナンスにならない為、工事したからといって安心できない屋根材なのです。防水シートに傷みなどがあったりしたら、最悪の場合、雨漏りしてしまう危険性もあります。

②-2. アスベストが撤廃された直後に販売されていたノンアスベスト屋根材

現代のスレート屋根はアスベストが含有されていない建材です。
ただ2006年頃の法改正されるまでは、アスベストが含有されたスレート屋根材が一般的に標準採用されていました。
またアスベストが含有されたスレート屋根は、強度がありクラックがほぼ起こらない屋根材でもありました。

アスベストの使用が禁止された2000年代は、上記「②-1パミール」のように、塗装しない方が良い屋根材が多く出回っていたのも事実です。

これらの屋根材は全て、アスベストが禁止された時代に販売された可能性のある屋根材です。
※屋根材の販売年月とお家の築年数が同じだと必ず採用されている訳ではございません。

②-3. コロニアルNEO(コロニアルネオ)という屋根材

これも「②-2. アスベストが撤廃された直後に販売されていたノンアスベスト屋根材」に含まれますが、船橋市近郊ではノンアスベストの中でも比較的多くみられる屋根材です。

②-4. ノンアスベスト販売初期の屋根材

アスベストの含有されていないノンアスベストが販売された当初のスレート屋根はコロニアルネオのように割れが多発してしまいます。
調査時に屋根の上を歩くだけでも簡単に割れてしまう程脆く、塗装しても経年での割れを抑制することはできませんので、塗装はお勧め致しません。
※私自身も何度か歩いてみた経験があります。

施工店が調査をする際にもいくつも割れが発生し、足場組み立て時や洗浄及び塗装工事前の段階になると、割れが手に負えない程発生してしまいます。
仮で想定し全てのクラックを補修する内容でお見積した場合には、かなりの費用が掛かってしまいますので、塗装ではなくカバー工法などの改修工事を推奨しております。
まれに「補修するので問題ありません!」と言う施工店もいますが、先々のことを考えると
「無駄な工事」になってしまいます。

初回塗装時に他社で施工してしまい、2回目の施工は弊社にお問い合わせ頂いた施主様も
「初めからカバーしておけば良かった」「そんな事言われなかった」などと仰っていた方も多数いらっしゃいます。

屋根材だけではなく、外壁サイディングや吹き付けリシン材、様々な外装建材は常に改良・進化していますので、建材の特徴などを把握していないと後々の経年で症状も大きく変わり、屋根改修工事の中でも費用の抑えられるカバー工法が施行できなくなってしまうケースもございます。

【ノンアスベスト販売初期のスレート屋根に塗装を施す場合の保証にもご注意ください!】

※塗膜の保証しかされていなければ、スレート材の割れには対象外と言われるケースがございます。
※保証も塗料カタログと同じように、小さい字で記載されている「注意事項」をご確認ください!

塗装を施しても、定期点検にて不備が出ない事が確認できたノンアスベスト屋根材もある

①コロニアルクァッド

コロニアルネオと比べると割れなども起きにくく、ノンアスベスト販売初期頃のスレートが改良され、一般的に現代でも採用されているスレート屋根材です。
※メーカー:ケイミュー(クボタとパナソニックが2010年に合併してできた建材メーカー)

②コロニアルグラッサ

コロニアルクァッドと同じくケイミューから販売されているスレート屋根材です。
こちらもノンアスベスト商材ですが、現代風に製造された経緯もあり、塗装を施しても特に不備などはみられません。

最後に

スレート屋根材や外壁材は、元請けと下請け、商材をどの会社が決めるか、関係性によっても異なることですが、現代では改良されたもの等含め、多数のメーカーから数えきれない程の種類の屋根材が販売されています。
また図面と一緒に保管されている事の多い仕様書などにも、建材の商品名やメーカー名、仕上げ方等が記載されている事もありますので、施主様ご自身でご確認する事もできます。
 ※お家によりますが、調査してみると仕様書と違う商材が使用されている事も稀にございます。
専門店である弊社リライアブルホームでは、お客様のお家のスレート屋根材が、どんな商材なのか?どんな症状が出る可能性があるか?どういった仕様ならリスクを抑えられるか?
きちんと調査した上で診断書にて共有・ご報告させて頂いておりますので、外壁だけでなく、普段見えない屋根のご心配事やご相談、お気軽にお問い合わせください。


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